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経営の「安定」はなぜ停滞を招くのか?:組織疲労を解消し、持続的成長へ導く戦略
ハーモニー経営の一端を垣間見ていただくためにある大企業の部長の苦難、そしてそこから這い上がる物語。いよいよ最終話です。 水道事業本部の冬は、冷たい。外気だけではない。 組織そのものが張りつめた氷のように、少しの衝撃でひび割れそうな空気をまとっていた。 そのただ中で、山川誠は静かに歩いていた。 ――これが最終局面だ。 ここ数週間、対話会をめぐる賛否は社内で完全に二分された。 若手や現場は熱を帯び、一部の役員は「変化の兆し」と見て興味を示し、別の役員たちは「組織を乱す」と眉をひそめる。 巨大な組織が揺れ始めるとき、その表面には静けさしか現れない。むしろ“嵐の前の静けさ”に近い。 山川は、いくつもの思いを抱えながら、この日「最後になるかもしれない対話会」の準備を進めていた。 ◆対話会が“最後”になるかもしれない日 対話会が始まる数分前。会議室のドアに手をかけた瞬間、山川の背筋に、ひやりとした感覚が走った。 (……今日の会は、きっと何かが起きる) 理由は分からない。 ただ、長年大組織で生きてきた勘が、そう告げていた。 会議室に入ると、すでに10名が揃って
tsunemichiaoki
2025年12月3日読了時間: 6分
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