top of page
検索


山川部長の難関突破物語<4>「静かな決壊点――そして、新たな“循環”の始まり」
ハーモニー経営の一端を垣間見ていただくためにある大企業の部長の苦難、そしてそこから這い上がる物語。いよいよ最終話です。 水道事業本部の冬は、冷たい。外気だけではない。 組織そのものが張りつめた氷のように、少しの衝撃でひび割れそうな空気をまとっていた。 そのただ中で、山川誠は静かに歩いていた。 ――これが最終局面だ。 ここ数週間、対話会をめぐる賛否は社内で完全に二分された。 若手や現場は熱を帯び、一部の役員は「変化の兆し」と見て興味を示し、別の役員たちは「組織を乱す」と眉をひそめる。 巨大な組織が揺れ始めるとき、その表面には静けさしか現れない。むしろ“嵐の前の静けさ”に近い。 山川は、いくつもの思いを抱えながら、この日「最後になるかもしれない対話会」の準備を進めていた。 ◆対話会が“最後”になるかもしれない日 対話会が始まる数分前。会議室のドアに手をかけた瞬間、山川の背筋に、ひやりとした感覚が走った。 (……今日の会は、きっと何かが起きる) 理由は分からない。 ただ、長年大組織で生きてきた勘が、そう告げていた。 会議室に入ると、すでに10名が揃って
tsunemichiaoki
7 時間前読了時間: 6分


山川部長の難関突破物語<3>「波紋の広がりと、揺れ始める巨大組織」
大企業で考えるハーモニー経営。ある公共インフラ企業を題材として、社内に漂う閉塞感。規制に縛られ自由な動きができずに会社の成長が見えなくなっている企業がいかに働きがいのある会社に変貌してくかを考える物語、第3話。いよいよ山川の投げかけた波紋が会社の中でどんどん広がり大きくなっていきます。さてこの進展はいかに。
tsunemichiaoki
8 時間前読了時間: 6分
bottom of page
