ISO研修講師日記Vol.8(理想の研修とは一体どのようなものか?)
- tsunemichiaoki
- 4月18日
- 読了時間: 5分

今日の記事は、
理想の研修とは
理想の研修実現を目指すために誰がどのような努力をすると良いのか
ということを考えるきっかけになれば、と思いアップします。
それでは本文をどうぞ。
新年度のISO研修がスタート
4月、新年度となり、今期のISO研修講師も始まりました。
4月は皆様新入社員研修等で忙しいこともあり、ISO研修の始動は少々遅めになるのが通例。
とはいえ、今回はそれなりの人数のお客様が集まった状態での登壇でした。
実は今回のコースは2ヶ月位間隔が空いてしまっていたコースで、今までのように進められるかな、という不安がないわけではありませんでしたが、まあ問題なく終えたかな、というところです。
研修講師としての課題—力量強化の必要性
とはいえ、やはり感じる課題は、力量強化の手法は常に考え、改善を加えていかなければならない、ということ。
たまたまニュースで見たある事業会社と研修会社のタイアップ企画では、
両者の努力で常に研修内容を改善していき、今では本当に素晴らしい研修が行われるようになり、成果が上がっているという記事。
研修会社も努力するわけですが、発注者側の企業も自社の社員の力量強化のために努力していることがよく分かる記事にインパクトを受けたあとだったため、余計に、自分が講師を努めている講座の改善をどうするか、というところに問題意識が行きました。
ロールプレイ演習の難しさと講師の悩み
実は、今回はいつも以上に進行で苦戦しました。
特にコースのメインイベントと位置づけているロールプレイ(役割演技)のところがうまくいきませんでした。
ISOの研修でロールプレイ、というと、お察しいただけるかと思うのですが、監査模擬実習です。
そして監査をどのようにしていくかをマスターしていく過程で、不適合指摘をしていただくために設けているロールプレイ演習になるのですが、残念ながら、その不適合指摘をしていただくのに、何人もの方が苦戦してしまいました。
毎回、苦戦する方が若干は出る難易度設定の教材なので、今回も当然苦戦者が出ることは想定内。
しかしその割合が想定以上に高く、弱ったな、ということに。
単にそれはあなたの講師としての力量が低いんでしょ!
と言われてしまうと、その通り、ということなのですが、この状態ですと、受講された方も満足度は100%ということにはなりませんし、このあと実務に飛び込んでいくうえでも、十分な自信が持てた、ということになりません。
とはいえ、教材レベルを下げて、よくできました、というものにしてしまうと、実践では歯が立たず、ということにもなりかねません。
この兼ね合いが大きな悩みどころ、ということになります。
そしてその研修は、私だけが講師を務めているわけではないので、他の講師のこと考えると、勝手な教材変更もできません。
企業側に知っていただきたい研修の限界とオーダーメイドの重要性
さあ、ここから感じていただきたいことはなにか。
もしあなたが、企業に所属され、研修を発注される側の方であれば、今日の内容は、研修会社の内情にもなります。
そしてそこから感じとっていただきたいことは、オープン参加の一般型研修は、実は狙う成果に限界がある可能性が高い、ということです。
あちら立てればこちら立たず、ということがありうる中で、どうしても最大公約数的な研修になるリスクが排除できないわけです。
時間とお金が許す状況にあれば、やはり自社の状況に合わせたオーダーメイド型の研修コースを研修会社とともに作り上げ、そして実施する。その意識を持っておいていただきたいわけです。
ISO研修であれば、ISO規格の解説を全くしない、という研修はなかなか想定しにくいわけですが、その際に、自社のマニュアル内容を踏まえた解説にするのかしないのか、によっても受講者に届けられるメッセージは変わってきます。
そしてオーダーメイドと言っても、どこまで基本形から手を加えるか。
これも簡単な修正から大幅手直しまで様々なレベルがあります。
簡単な手直しであれば、追加費用もいらないケースもあるでしょう。
繰り返しになりますが、貪欲に自社にフィットする研修はなにか、という問題意識を携えて、研修会社とのやり取りをしていただきたいと思います。
講師としてのバランス感覚—完璧主義 vs. 現場対応
一方で、あなたが講師の側の方であれば、そして講師を目指す方であれば、完璧を目指すという思いは常に必要であっても、現実問題は、そうも言っていられないケースが多いわけで、その際はどこでバランスさせるか、ということに常に気を配る、ということを理解しておくことが大事、ということをお伝えしたいのです。
受講される方のバックグラウンド、経験値もそれなりの受講者数になるとどうしてもバラツキはでます。
初心者向けコースの場合は、その入口のレベルはある程度までしかコントロールできません。
社会人経験も大ベテランというレベルの方から新入社員とさして変わらない、という方々まで幅広い層が受講者となる可能性があります(実際に私が関わるISO研修ではそこまでの開きはありませんが・・・)。
その際に、どのように対処していくか。そして対処しきれい部分はどうしても出ますから、その取り扱いをどうするか、ということにノーアイデアではさすがに講師は務まりません。
そこに向き合うきっかけになってくれれば、という思いで本日の内容を記しました。
最後に『本日のひとこと』
■理想の研修とはなにか?常に模索し改善の糸口を探そう!
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