前任担当講師との比較に耐える講師の質とは(ISO研修講師日記Vol.12)
- tsunemichiaoki
- 9月10日
- 読了時間: 3分

今回は1日のISO9001規格解説コースです。
いつも使っているテキストを用いて、そしていつも行っている内部監査員養成研修の時よりも若干時間を長くとってISO9001の規格解説ができるコースです。
つまりいつもよりちょっと話を進めていく上での余裕があるコースということになります。
今回の担当は、複数年毎年発注をいただいたいるお客様なのですが、自分としては初めて訪問し、担当する企業です。
さあ、果たしてこれはどう受け止めればよいのか。
つまり、お客さん側は長年発注を続けているので、これまでの品質レベルの想定があるものの、こちらにとっては、初経験という状況での講師対応です。
この場合は、やはりいつもよりプレッシャーはかかります。
いつもと違うプレッシャーの中で
これまでは前任講師のパフォーマンスにご満足いただけていたので、ずっと同じ講師が対応していましたが、こちらの都合での講師交代です。
講師が悪いから変えてくれ、という要望のないわけではないのですが、それよりも講師の引退等の理由で選手交代というケースのほうが実際問題としては多く発生します。
どちらであっても研修機関としては気を使うところですし、その交代直後の講師は、前任者を上回るパフォーンスを上げなければ、そして上げたい、という思いのせめぎあい、ということになります。
そしてやはり現地に行って、お客様側の担当の方と話をすることで、研修機関の窓口担当から聞かされる話よりもいろいろな情報が取れることになります。
今回の件も前の担当講師のパフォーマンスに関しては私の想定以上に満足していたことがわかりました。
何かというと、解説の幅の広さ、講師としての引き出しの多さに魅了されていた、という感触のコメントが先方担当者との話の中から出てきたからです。
ここはある意味講師それぞれの経験に根ざした講義をすることを許容している部分もあったので、人が違うとどうしても講義内容の差が出てしまいます。
ISOという標準化をテーマとした研修でありながら、足元の標準化はかなり甘々の管理をしていることが露呈してしまう、とも言える状況です。
とは言え、そこは現場ではもうどうしようもないところです。
勝負は自分の講師スタイルで
自分のスタイルでの講義を貫くしかありません。
私の場合で言えば、とにかくISO用語として出てくる堅苦しい用語を、日常生活で使っている言葉であればこれ、という感じでの置き換えで、受講者の方の拒否反応を減らす、ということが主たる切り口です。
そのスタイルでいつも一定レベル以上の評価をいただいているという自負をベースに、いつも通りの感覚を忘れずに、受講者とのアイコンタクトを活用しながら、浸透度を推し量り、効果を見定めながら進行させていきます。
先方の事務局の期待、前任講師のスタイルとは異なることを承知で進めていくことになるわけです。
今回の結果がどのようなものになったか。
少なくとも辞去する際に、先方事務局から不満の声を聞かされることはありませんでしたので、講師が違うとスタイルも異なるのだな、という部分は一応許容範囲に収まったと思います。
受講者アンケートにも協力いただき、皆さんの評価をいただくわけですが、そこでも大きな問題はなし。
ここまで来ると一定の役割は果たした、ということで講師としてはホッとした、ということになります。
これもまた一つの講師としての力をつけていく上で通らないといけない道。
皆様も既に直面された、あるいはこれから直面することになることでしょう。
共に頑張りましょうね。
最後に『本日のひとこと』
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