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ISO9001とQMSは同じ?違うの?(ISO研修講師日記Vol.25)

  • tsunemichiaoki
  • 12 分前
  • 読了時間: 6分
QMS


今回の話はちょっと抽象的でピンときにくいかもしれません。

ですが、ISO9001を学ぶのか、QMSを学ぶのか、ということには大きな違いがあります。


そのことを考えるきっかけになってほしいと思ってしたためた記事になります。



QMSの浸透?

今回は毎年のように講師指名で呼んでいただけるある大企業様での研修。

認証を取得してもうすぐ30年という企業様の品質内部監査員増員のための研修です。


そして、今までの経緯もあり、QMSという概念が浸透していない状況にある会社ということも分かっているうえで実施している相手先です。


そして、ここに日本の各企業のおかれている現実の縮図がある、と言ってもよいと考えています。

ISOの認証を維持し続けて30年。


私たち業界人からすれば大変ありがたいお客様、ということになるのですが、ISOの浸透は進んでいたとしても、QMSの浸透度が低いのはやはり気になるところです。


この日記とは別に審査員日記を記していますが、そちらでもしコンサルをするなら、ということで書いた記事で、QMSの全社的基礎教育をしたい、というサービス業の組織に出会ったというお話をしています。


その企業も認証を取得して20年以上。

私たち業界側もそうですが、認証取得組織の方々ももう少しこの部分への認識を深めていただき、お取り組みをお願いしたいところです。


ISO9001はグローバルスタンダードとして評価され、全世界で活用されているわけですが、決して最終終着点ではありません。むしろグローバルスタンダードとしての出発点といってもよいレベルです。


つまり、認証を取ることイコール世界水準の会社の仲間入り、にはなりますが、そこからさらに深めていく世界があるのです。




単なるISO9001研修ではダメなのか?

そのためにはISO9001の否定というようなことではなく、ISO9001を踏み台にしてさらなる高みを目指す、という意識と取り組みをしていただきたいのです。


ですが、そのような話を聞く機会が少ない、そしてそもそも研修機関側もそのようなセミナー展開をあまりしていない、という複合要因によって、形ばかりの組織側対応、そして研修機関のセミナー提供、ということになってしまっています。


今回はこの組織に対して設定されたカリキュラムの冒頭部分で、「内部監査とは」という章の解説がありました。その際に、用意したテキストを一切用いることなく、口頭で10分以上その説明を入れ込むことをしました。



皆さんはじめは何を言い出すのだろう、という顔をされている方もおられましたが、だんだんと何かを感じ取ってくれたようなかすかなものが伝わってきました。


ゆえに、こちらも何ら抵抗感なく、伝えたいことを伝えることができました。


もちろん理想はその内容がテキストに落とし込まれることなのでしょうが、研修機関が用意する標準テキストではそこまで網羅できていませんし、私自身もその草案を作り提案することもできていないので、どうしても口頭説明にとどまってしまいます。今後の課題です。


そしてこの話をする際に悩むのは、その企業様でどの程度、QMSということへの問題意識を持ち、ISO9001のレベルを超えるための努力をされているかが十分に掴めていない中での説明の仕方です。


一般論として言うのであればさして苦労はしないのですが、この話に入ってくるとどうしても組織の経営方針との不整合を起こさないように、という意識も芽生えます。


その時点までのISOおよびQMSに関するその会社の教育実績、教育方針までなかなか情報を手にすることができていない中で、ここは手探りと皆の表情を読み取りながら進めるしかありません。


結果として今回の場合は、誰からも興味津々という感じの反応は引き出せませんでしたが、一方で、何を言っているんだ、あるいは余計なことをという感じの抵抗感、拒否反応も特に出てきた感じはしませんでした。


いったんはOKという状況。


つまり、今の段階では、どのように受け止めればよいのか、どのように評価していけばよいのか、明快な判断基準がないので、とりあえず聞いておいた、という感触です。


ある意味、一石を投じた、ということです。



事務局の方とは、研修開始直前のコミュニケーションで、多少そのようなスタンスでの社内向け対処をしていることを教えてもらっていたこともあって、決して間違っていないだろう、という思いで推し進めました。


実はこの組織、そして担当者の方とは前回も、開始直前の短い時間のコミュニケーションの中から感じたものをすぐそのあとの提供内容に手を加えてアドリブ対応をしています。



確信犯としての逸脱

今回は、その時の記憶もあったこともあり、前回ほど、想定する進行に手を加えるということはしていませんが、それであっても、前述のテキストを使わずに10分程度の口頭説明を入れ込むというのは短時間の講義設定の中では決して褒められた対応ではないかもしれません。


ですが、通り一遍の講習を提供しても、組織には、参加者には響かないだろうな、という独断のもとに今回のようなことをすることは今回が初めてというわけではありません。

むしろ私の場合は、常習犯と言ってもよいかもしれません。


最終的な結果は・・・


これは事後のアンケートは一つの評価指標ですが、賛否どちらのサイドであっても残念ながら期待したような反応はありませんでした。

一方で、否定的なコメントは皆無。そして若干新たな気づきになりました、というコメントが、という状況。


ここから言えることは、だめ、という部分は全くないにせよ、まだまだ受講者の心に響くレベルには達していない、ということ。


事後、事務局担当だけでなく、当該部門の部長も研修会場にお越しになって、現状及び対処策さらには伸びしろについて意見交換をしましたが、様々な課題を認識の上、改善のための各種施策を取っている中で、あと一歩の部分がまだ及ばない、という部分の打開が早期に期待されるところ、という部分の共有を図ることができました。

しかしながら、そこから脱却していくための策、手段については意見交換をさせていただきましたが、これっというものに行き着くこともありませんでした。


短時間の立ち話、ということもあり、じっくり組織経営の状況や考えをお聞きする、という場に持っていけなかったことは残念でした。


とはいえ、間違いなくISO9001ではなくQMSということへの問題意識をお持ちのことはよくわかる時間となりました。

再びこの組織で講師を務める機会があるならば、ISO9001もさることながら、QMSに関してより意識した講義、コース運営をしたいし、しなければならない、と強く思うこととなりました。




最後に『本日のひとこと』


🎯認証取得後は、ISO9001ではなくQMSとは何かをより深く考えよう!













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