新規設計開発研修の基本(ISO研修講師日記Vol.26)
- tsunemichiaoki
- 4月5日
- 読了時間: 5分

今回はQMS内部監査員のスキルアップ研修。それも特定企業でコンサルティングのお手伝いもさせていただいている組織の内部監査員の方々を対象とした、完全オーダーメイド新規コースでの講師でした。
自信満々の新規開発コース
テーマ設定、カリキュラム構成、そして教材作成まで、すべて自分で手掛けて講師対応をしているものでしたので、ある意味、自信満々で臨むことができる研修講師対応です。
とはいえ、実際のところは、自信満々とは簡単にはいきません。
どのような状況であっても、初物研修の宿命です。
本当にうまくいくかどうか、効果的な研修ができるかどうかは、受講される方々の評価がどのような形で現れるか次第です。
料理人の方が絶対においしいという評価を得られるはず、と自信満々で臨んでも、結果はふたを開けてみないとわからない、という例で考えていただければおわかりでしょう。
そのような状況下で私の場合やらかしてしまうのは、自分への過信です。
この内容であれば、通じるはず。高い評価につながるはず、という勝手な思い込み、妄信です。
脇の甘さ露呈
今回もカリキュラムの構成で事前想定の甘さを痛感することになりました。
簡単に言うと、時間の想定が不足で、予定時間で終わらず、あたふたすることになってしまった、作成した時間割と実際の進行にずれが生じてしまった、というものです。
5分のずれであれば許容範囲ともみなせるでしょうが、今回は15分程度のずれとなってしまいました。
こうなると、やはり事前シミュレーションの不足を指摘されることになります。
幸い今回は、他のところを圧縮することでリカバリーできたこともあって、クライアントの事務局担当の方からその部分でお小言をいただくことはありませんでしたが、別なところでは4分の遅れだったところに対して、『話が高じて遅れを生じさせていましたよね』と指摘されています。たった4分なのに、と思ってもそれはやはりお客様の評価です。
プロとしてはやはり事前検討の不足に関する指摘は甘んじて受け入れなければなりません。
完全に視野狭窄に陥っていました。
講義部分であれば、話す内容を変えることで、時間対応の柔軟度は高いとも言えますが、演習の時間ではなかなかそうはいきません。
その演習で使う、資料の配付、そして説明、実際の演習実施、その実施状況のフィードバック、と講師が行うことは多岐にわたります。
そのすべてを理解したうえでコントロールをする必要があるわけです。
そしていざ、お客様の前に立つと、その方々の理解度がある程度感じられます。
思ったよりも伝わっていないな、もう一段理解度を上げたいな、という思いもどうしても出てきます。そうなると、ついついプラスαでの説明、解説を入れたくなってしまいます。
これが時間を狂わせる要因になるわけです。
皆さんがスムースに課題をこなしていれば、その時間は最小限で済むわけですが、実際はそうはなりません。それを見越して解説の時間を入れ込んでおくことがカリキュラム設定の基本なのですが、なぜか今回は、その時間を入れ込むことが完全に抜け落ちていました。
必要最小限の実施事項の時間を積算して、その演習時間の枠組みを決めていたのです。
なんと情けないことでしょう。
とはいえ、それらの部分も途中で対処して、全体としては管理された状態で無事終了を迎えましたので、受講された方々にとっては、参加した価値を感じていただけたのではないかと思います。
今回は、多数の受講者がいるため、2回に分けて同じ内容の開催でしたので、実は2回目はこの1回目で明らかになった課題への対処も含めて管理レベルを上げることができたので、大過なく終えることができています。
自己流対応の限界
改めて思うことは。ISO9001規格の中にもしっかり規定され、普段からそのことへの対処を語っているのに、自分がやるとなるとできるつもりで自己流対応をして、結果として失敗した、というのが今回のケースということになります。
具体的に何かと言えば、設計・開発に関するプロセスです。
規格要求事項では、設計開発においては、レビュー、検証、妥当性確認、というプロセスを求めています。
似た言葉が並んでいますが、それぞれ意味合いは異なり、実施すべき内容も、かかわる人々も違うことを想定しています。
しかし一人で動いていると、何から何まで一人で行うことによって、どうしても他者視点での確認が疎かになるリスクが高まります。
自分の頭の中で、レビュー、検証、妥当性確認をしたつもりということなのですが、結果としてはレビューですら不十分だったというのが今回の事例。
そして実務対応を考えれば、教材を作成してから、実施日までに時間が空くことで、教材を作った際にはこのように進めよう、と決めていた部分の記憶が薄れ、その時の設定どおりに進行できない、というリスクへの対処不足、ということもあります。
以前にも似たようなことを記しています。
またやらかしているな、という見方にもつながります。
個人プレーでの弱さの露呈です。
組織であればこのようなことを標準化することによって、質の低下を防ぐことがマネジメントシステムの意図にもつながります。
どうぞ反面教師にする題材として活用いただければ幸いです。
最後に『本日のひとこと』



コメント