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問題と課題の大きな違い(ISO9001審査員日記Vol.5)

  • tsunemichiaoki
  • 2025年11月22日
  • 読了時間: 5分
課題

管理責任者のひとこと

「いつまで経っても改善指摘は出続けるものですね」今回の審査が終わり、帰りの身支度をしている最中に、組織の管理責任者の方が漏らした愚痴とも言って良いコメントでした。


審査員補としての修行期間が終わり、いよいよ私自身が審査員としてお手当をいただけるようになって巡ってきた審査機会での出来事でした。



審査員補としての修行期間を終えると

ご承知の通り、審査員補の場合は、独り立ちが出来ていない修行期間ですから、必ずリーダーとともに行動し、少々極端に言えば、一挙手一投足がリーダーによって管理されています。ある意味窮屈な立場です。しかしそれはやむを得ないことで、そこでしっかり修行を終えて、いよいよ独り立ち、と言うのが審査員という立場です。


そして審査員補と審査員は本当に一気にやることが変わります。

頭ではわかっていても、いざその体験をするとそのギャップには驚きました。我ながら、という感じです。



初回会議の責任と準備

まず何が違うかと言えば、ある程度以上の組織での審査となれば、審査開始時の場所がリーダーとは別々でということになります。

そうすると、全員が一同に介しての初回会議、という形でのスタートではなく、それぞれの現場での各審査員による初回会議で審査スタートということになります。


初回会議のコントロールは、リーダーにならないとすることはない、と思っていると大間違い、ということになります。私自身もその認識が不十分でした。もちろん審査員補時代にリーダーが行う初回会議は横で見ていますから、要領はわかっています。

ですがやはり見聞きしただけと自分や取り仕切るとなると大違い、ということになります。準備段階から初回会議でのやることチェックリストを用意しておく必要が出てくるわけです。


あくまで審査機関サイドで初回会議運営要領はまとめていますから、議事進行を自分で考える必要はありません。しかし、それを棒読みすればよいか、といえばそれも違います。



臨機応変さと場数

特に今回の審査先は、20年以上認証を継続してくださっている組織。そうなると、儀礼的な初回会議の運営はできるだけさらっと済ませたいわけです。

そこで杓子定規にやっていると、この審査員は・・・ということになってしまうリスクを自分で高めることになってしまうからです。臨機応変に、とは言え、基本を踏み外さない線は一体どのあたりか。


最後は、その場の状況、相手の表情を踏まえて判断し、コントロールしていきますが、やはりここはある程度の場数を踏まないとわからない世界でもあります。


今回の審査では初日にリーダーとは別行動で、Aの場所での審査、そしてその後すぐに新幹線に飛び乗ってBの場所での審査という計画であったために、1日に2回、自らが初回会議を切り盛りする、という場面をいきなり経験することとなりました。


とても良い経験をすることが出来たわけですが、審査員補ではなくなるイコールこういうことなのだな、と痛感する日にもなりました。



問題と課題の違い

さて、前置きがなくなりましたが、本題に入りたいと思います。


冒頭タイトルにも書きましたが、問題と課題について触れたいと思います。

繰り返しになりますが、最終会議終了後、身支度をしている最中に組織の管理責任者の方が漏らしコメントです。


「いつまで経っても改善指摘は出続けるものですね」


理由は、不適合指摘はなくても改善の提案(観察事項)を複数残していくことになったからです。それまでのその組織の審査においては毎年、改善の提案は提起されていました。しかし今回はその数が倍増しました。

それもあったのかもしれません。


拒否感が強く、改善提案を残してくることにも一苦労した、という審査現場が存在する一方、今回の組織では、そこはそれほどの抵抗を示すわけでもなく受け入れてくださいましたが、そうは言ってもどうやってこのあと組織内部を動かしていけばよいか、という点で少々愚痴のような発言につながったかもしれません。


ひとこと補足させていただきました。

「どんな組織であっても、問題はないかもしれませんが、課題は山ほどとは言いませんが色々お有りではないですか。その課題が改善提案につながっているわけですよね」


このように申し上げると、なるほどそうですね、という感じで納得感を深めていただきました。



改善提案の実態

とは言え、もう少し踏み込んで記しましょう。


実際の審査現場においては、改善の提案(観察事項)としているものは実はかなりのものが不適合指摘をしてもよいのではないか、というものが含まれています。

不適合指摘をしてしまうと、その後の是正対応も含めて、組織への負担がぐっと高まるため、審査員もそうそうその刀を抜く、ということは控える、という実態です。あまり大きな声では言えませんが、現場の運用管理においては、頻繁に起きている事象でしょう。


今回も1件は明快に適合である中での改善提案でしたが、その他については・・・という状況でした。

ここから汲み取っていただきたいことはなにか。どうぞそれぞれで考えていただきたいとも負います。




最後に『今回のひとこと』


📌組織経営において課題は山ほどある。

    改善提案を組織力向上にうまく利用しよう!

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