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低評価アンケートに久々に接して(ISO研修講師日記Vol.17)

  • tsunemichiaoki
  • 1 分前
  • 読了時間: 4分
アンケート


今回の研修とお客様

今回はISO9001内部監査員養成研修。いつもの定番コースのオンライン開催対応の講師です。そして特定企業向け。更にこのお客様は、毎年この時期に複数回の開催をされており、毎年100名以上の内部監査員を養成されておられる大企業です。


そして今回は私として担当する今年度の2回目なのですが、少々今までと違う工夫をこらしました。工夫をこらす、というと今回行ったことの実態からすれば語弊のある表現なのですが、結果としては、この工夫を行ったことは良かった、ということになりました。



「頑張らない」という努力

なぜ工夫をこらした、という表現では語弊があるかと言うと、実は行った努力が、簡単に言えば「頑張らない」という努力だったからです。


どういうことか。説明が必要かと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。

普段私が講師を行う上で意識していることは、とにかく「わかった」と感じてもらうコース運営です。可能な限り平易な言葉、日常で発している言葉を連ね、自分事として捉えてもらうための工夫です。


そのためには同じことを繰り返し違うアプローチで説明することもあります。それはそれで悪くない対応のはずですし、おかげさまで講師指名でリピートオーダーをいただけることからも、一定レベルでお客様にはそのスタンスは伝わっている、ご理解いただいていると思っています。


しかしながら、どうしても時間管理には苦労しますし(要はしゃべりすぎ)、熱が入りすぎて場合によっては過剰サービスになるリスクも抱えています。実はこの大企業における前回実施分でそのリスクが顕在化したか、と考えられる状況になりました。



久々の低評価アンケート

前回のコース終了後のアンケートで、本当に久々なのですが、複数の方の低評価をいただいたのです。その内容も、ある見方をすれば「情報量が多すぎ」というものでした。


低評価をいただいてしまうと講師としては忸怩たる思い、ということにやはりなってしまいます。とは言え、それはもう後の祭り。

そしてそこから反省すべきことは何か、という自問自答の結果、一つの対策として「しゃべりすぎない」というものが浮かび上がってきました。



相手に合わせることの大切さ

良かれと思って説明を加えることが、残念ながら相手の方の求めることと合致しなければ、それは高い評価には繋がりません。相手の方のレベルに合わせたフィット感が悪ければ、ポジティブな気持ちで学ぼうということになりません。


「この力量レベルに達していてくれないと」というのはこちらの勝手な思いですから、ある意味一方的な押し付けです。


結果として、時間管理はだいぶ楽になりました。もしかすると、自分で自分の首を締めていた、ということなのかもしれません。



受講者の反応

ロールプレイの演習ではまだ時間管理もアップアップ状態で余裕ある対応にはほど遠かったのですが、受講者の方の表情を見ている限りは、こちらが到達目標としているレベルを下げたことで、戸惑いが減り、乗り越えなければならない壁が低くなって楽に取り組んでくれている感じがしました。


それが功を奏したかどうか、明快な紐づけはできませんが、すくなくとも今回はアンケート評価で低評価をいただくことはありませんでした。



正解はわからないが…

果たして今回の対応が正解かどうかはわかりません。しかし、目先の対応としてはやはりこの対応なのだろうな、という感触は得ました。


そして私自身がずっとこだわってきた、現場に出た際の実践力の養成。ここは少なくともこの企業様に対しては、一歩後退という点は受け入れるしかないか、という思いです。

残念ですが、無理強いをしてそもそも失注、ということにつながってしまっては元も子もないからです。



企業側へのお願い

ただし、ここまでお読みいただいた方の中でも、特に企業側・発注側で自社の社員育成に携わる方には、お願いしたいことがあります。

受講者アンケートをじっくりしっかり分析して、自社の社員にふさわしい研修は一体何か、そしてどのレベルか、ということを考え、講師、研修機関にぶつけていただきたい、ということです。


PDCAを回す、ということですが、この際に関係者が一人でも多い方が効果は高まります。そこにエネルギーを注ぐことが出来ないと、極上のものはできません。

ありきたりのものにとどまってしまう可能性が大、と考えていただきたいのです。貪欲に自社の要望を突き詰めて、相手に求めてください。


その上で、貪欲に求めればさすがに何から何まで、という実現は極めて困難になります。そこまで行ったら「今回はこれをターゲットして、そちらのことは次回以降に持ち越し」ということで対応すればよいわけです。

どうぞよろしくお願いいたします。



本日のひとこと

🎯目の前のお客様は大事。だけどその先にいる更なるお客様のことも考えよう!




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