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ISO研修講師日記Vol.4 (お客様との真剣勝負)

  • tsunemichiaoki
  • 1月26日
  • 読了時間: 5分

更新日:1月30日

講師

ちょっと遅くなりましたが、2025年の講師業務がスタートしました。


しかしながら、その船出は荒天の中の出帆に。

もちろんこれは実際の天気の話ではありません。

自分の中に何かが足りない、結果として講師パフォーマンスがよろしくない、という状況にいきなり直面しました。


今回の担当コースは、長年続けてくださっているあるメーカーのオーダーメイド型コース。ほぼ毎年2回開催でそろそろ開始以来10年が経とうか、という研修です。

つまり今まで15~20回くらい開催しているコースです。


さらにこのコースは、当初から自分が先方の要望を全て聞いたうえでカリキュラムづくり、教材づくりをしてきたコースですので、自慢のコースと言ってもよいかとはたからは見えるものです。


ですが今回は初日の午前中で大苦戦。


受講者の多くが眠そう、つまらなさそう、という感覚になっているのが、彼ら彼女らの表情、雰囲気からありありと分かる、という状態に陥ってしまったのです。


毎年に2回開催にここ数年はなっているため、前回は数ヶ月前。そのときは初日の午前中の内容で、今までのもやもやが一気に晴れました、参加して本当に良かったです、と言ってくださる方が出たのに比べると天と地ほどの差が今回は生じてしまいました。


なぜこのようなことになってしまったのか。

振り返ると、自分自身のマインドセットの問題も無視できないな、という思いが出てきました。


今回、講師登壇前の緊張が、なにかいつもと違う感触が自分の中にありました。

日頃強く意識しているわけではないのですが、登壇に向けて自分の気持ちを集中させていく、そして高めていく、ということを、特に特定企業向けの研修であれば行うわけですが(決して仰々しい何かをするわけではありませんが)、そこにも今回は課題があったな、ということに初日午前が終わった段階で早くも気づくこととなりました。



前回開催は4ヶ月前の昨年9月。ブランクといえばブランクですが、前回は大過なく終えていることもあって、今回はいつもどおりの進め方をすれば問題ないはず、という過信も反省材料です。

そしてそれよりももっと大事なことは、予習をしている段階で、自分の中でなにか盛り上がるものが足りない、という感覚があったところです。

素直に白状すれば、なぜかというところも含めて、そこに真剣に向き合う時間を取ることを怠りました。

自分へのプレッシャーのかけ方が足りなかったわけです。


そしてそれらの複合要因の結果が、初日午前の自己評価に繋がります。


事務局の方にご用意いただいた昼食をご一緒している中で、うまくいっていないことはお伝えしました。

幸いというべきか、残念ながらと言うべきか、事務局の方は研修にずっと同席されておられましたが、そこまで大きな問題のある運営だったとは思っていない、という反応でしたので、自分の感覚としては最上レベルではないにせよ、お客様満足を失うところまでは行っていないであろう、という判断はできています。

とはいえです。


そして更に問題意識を持ち続けなければならない点は、その時点で何をどのように改善していけばよいか、という部分がすぐさま浮かんでいなかったことでしょう。

こうなると、午後でのリカバリーもどこを糸口とすればよいかの特定もできません。

自分の中では悶々とした気持ちを抱えながら研修を進めるしかありませんでした。

久々の感覚です。


初日午前は講義の時間が多い(とはいっても演習の時間もしっかりとってあるコースです)ので、つまらない、という反応が出るリスクはありますが、それにしても、という感触が自分の中にある中での午後の運営です。いつもとは全く違う緊張感の中での運営となりました。


何とかダムを決壊させるようなことにはならないように細心の注意を払いながら進めざるを得ませんでした。


そして初日終了後、ようやく落ち着いてカリキュラム、教材を見直していきます。その状態であれば冷静に教材類を見ることができるようになっていますので、色々課題箇所が出てきます。数年前までは相当に改善に改善を重ねて今の姿に至っている、ということが甘えにつながっていました。それが今回一気に露呈した、という自覚をはっきり持つこととなりました。


覆水盆に返らず、ですので、今回の受講者の方々へのリカバリーは別のところでするしかありません。

2日目朝は、本来のカリキュラムであれば、ほぼすぐさま演習に取り掛かる設定をしているのですが、今回は前日の失地挽回のために少し補足説明を入れ込む対応を取りました。自分としてマインドレベルも前日より確実に上げて、という点も含めてです。


直接的効果がすぐに表れたわけではありませんが、自分の中での感触として明らかに昨日の話し方ではダメだったな、今日の状態であれば何とか及第点かな、という違いを感じられる状況になりました。


そうは言っても、読者の方にとっては何を言っているのだろう、ということかと思います。

なかなか言語化が難しいのですが、明らかに、気合、迫力の差がそこにはありました。


人を巻き込む力の差、とでも言えばよいでしょうか。

覇気の問題と言っても良いかもしれません。


表面的な捉え方をしているだけでは、それらの差があってもアウトプットに違うはないように思えるかもしれませんが、目に見えないものであっても明らかに伝わるものがあります。


初日はそれが本当に乏しかった、という反省です。


2日目は演習が多いカリキュラムであったことも幸いして、前日に見られた、つまらなさそう、眠たそう、という感じの方はゼロでした。

こうなればまあ一安心です。


講師の力よりも、カリキュラム、教材の力、ということです。

初日の教材より完成度が高いことで救われました。


そして最終的には2日間のコースとしては、受講者のみなさんも所定の成果をあげていただいた、と感じられるところまで到達してくださいました。

事後の総括としての先方事務局の方との打ち合わせもつつがなく終了。

無事に家路につくことができました。


しかしながら。


今回は、

講師登壇に向けての自分自身の高め方に失敗した、という大反省。

まだまだ超一流講師への道のり険し、ということとなりました。



最後に『本日のひとこと』


■講師は、お客様との真剣勝負と思って、常に受講者と向き合うことが必須!




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